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グローバル・コーポレート・シチズンシップを考える
―― 企業は政府、市民社会といかに協調すべきか

クラウス・シュワブ 世界経済フォーラム会長

Global Corporate Citizenship

Klaus Schwab 1971年に世界経済フォーラム(WEF)を設立し、現在も会長を務める。WEFが発行する世界各国の競争力を示す『グローバル競争力リポート』の編集に携わっている。

2008年3月号掲載論文

「うまく経営されている企業が利害を有し、その本質を理解しているアジェンダに莫大な資源、専門知識、技能、マネジメントのスキルを投入すれば、他の組織や慈善団体よりもはるかに大きな社会的利益を導き出すことができる」。気候変動や水不足、感染症その他の地球の将来に大きな影響を与える問題に対処するうえで企業が応分の役割を果たすこと。これがグローバル・コーポレート・シチズンシップと呼ばれる概念の本質だ。たしかにグローバルアジェンダに対処するおもな責任は今も政府や国際機関にある。だが企業は、政府や市民社会グループと適切なバランスのパートナーシップを組んで、問題解決に大いに貢献できるはずだ。…グローバル・コーポレート・シチズンシップは社会における企業の前向きな役割を強化し、長期的な利益を高める企業の社会的関与の一形態であり、いずれ、企業をおもなステークホルダーに組み込んだ、新しいグローバル統治のモデルを示すこともできるようになる可能性を秘めている。

  • グローバル化時代の企業の活動と責任
  • 企業はなぜ社会活動にかかわるようになったか
  • 企業の社会関与の枠組み
  • 企業の社会的責任と社会的行動
  • グローバル社会における良き企業市民とは
  • 適切な意図

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