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CFRインタビュー
原油価格ショックとグローバル経済の回復
―― 先進国の産業構造の転換が伴う問題とは

マイケル・スペンス ノーベル経済学賞受賞エコノミスト

Oil Price Shocks and Global Recovery

A・Michael Spence 2001年にノーベル経済学賞受賞。現在はニューヨーク大学ビジネススクール教授で、米外交問題評議会の上席客員フェロー。

2011年4月号掲載論文

現在の原油価格高騰がいわゆる「ノーマルな状態」へ戻っていくと考えるのは正確ではない。「現在は一時的なショック状態にあるだけで、かつての状況に戻っていく」と考えるのは間違っている。危機前の状況へと戻っていくことはあり得ない。・・・さらに、マクロ経済の分析ではとかく景気循環が前提にされる傾向があるが、世界経済の構造と性格が着実に変化していることに目を向けるべきだ。・・・(今後、先進国は)貿易財部門、雇用に関して長期的に大がかりな変化を経験していく。いずれ経済成長路線に立ち返るだろうが、雇用(失業)問題が残存する。教育、・・・税制度、投資インセンティブ、公的資源を用いた投資と技術開発を見直していく必要があるし、所得再分配モデルも見直していくべきだ。

  • 原油価格の行方
  • バランスシート・リセッション
  • 価値連鎖と経済構造の変化

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