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第3の石油ショックか
―― 中東の政治的混乱と原油価格高騰

エドワード・モース 元国務副次官補(国際エネルギー担当)

Oil and Unrest

2011年4月号掲載論文

「石油の呪縛」として知られる社会・政治構造が引き起こす産油国の絶望的な経済・社会的な停滞が、現在中東各地で起きている政治的混乱の背景にある。人々は、高い失業率、極端な所得格差、(食糧価格など)高い生活コスト、そして老人支配政治と泥棒政治などに対して怒りを表明している。つまり、産油国が「石油の呪縛」を断ち切るために、経済を多角化していかない限り、政治的争乱の原因である社会不満は解消しない。さらに、産油国国内における石油の消費も増大している。その結果、中東石油に依存する消費国は厄介な先行き見込みに直面している。現在の政治的混乱による供給の乱れだけでなく、産油国の国内消費の増大による供給の乱れを織り込まざるを得なくなっている。2011年は1971年同様に、石油をめぐる地政学の分水嶺の年になるかもしれない。

  • ペトロステートと石油ショック
  • 石油の呪縛
  • リビアとサウジの石油の違い
  • 長期的に原油価格が高止まりする理由

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