3D_generator/istock.com

イラン核武装の脅威と封じ込めの限界
―― イラン、イスラエル、サウジによる核秩序の危うさ

エリック・S・イーデルマン 前米国防次官
アンドリュー・F・クレピネビッチ 戦略予算評価センター(CSBA)会長
エバン・ブラデン・モントゴメリー CSBAリサーチフェロー

The Dangers of a Nuclear Iran

Eric S. Edelman 前国防次官でアメリカのトルコ大使、フィンランド大使などを歴任。2009年からジョンズホプキンス大学客員スカラー、戦略予算評価センター上席フェロー。
Andrew F. Krepinevich 著名な国防政策アナリスト。現在は戦略予算評価センター会長。
Evan Braden Montgomery 戦略予算評価センター・リサーチフェロー。

2011年3月号掲載論文

イランが核開発に成功した場合に、短期的にもっとも心配しなければならないのは、イランとイスラエルの対立が激化し、両国がともに相手に対する核の先制攻撃を試みる危険があることだ。長期的には、サウジその他の中東諸国が独自の核開発を模索するようになり、核の軍拡レースが生じ、地域秩序を大きく不安定化させるかもしれない。この場合、中東にはイラン、イスラエル、サウジという三つの核保有国が誕生する可能性が高く、この複雑で不安定な核秩序のなかで、イラン封じ込めを成功させるのは容易ではない。現状で必要なのは、外交努力を強制力で支え、拡大抑止レジームの基盤を築き、軍事キャンペーンが最後に残された妥当な選択肢となった状況でそれを選択できるように、中東に展開する空軍力と海軍力を増強しておくことだ。

  • 核武装したイラン封じ込めを楽観すべきではない
  • イランとイスラエルの核
  • 核をめぐるサウジの「イスラマバード・オプション」
  • 中東では核秩序は成立しにくい
  • 対イラン抑止はうまく機能しない
  • 「受け入れられないことを受け入れる」

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2011 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top