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世界は日本経済の経験から何を学ぶべきか
――量的緩和とバランスシート不況

ジェームズ・D・グラント
グラント金利オブザーバー オーナー兼編集長
リチャード・C・クー
野村総合研究所チーフ・エコノミスト
ロナルド・テンプル
ラザード・アセット・マネジメント 投資責任者兼ポートフォリオ・マネジャー

World Economic Update

2011年2月号掲載論文

中国政府は日本の経験から教訓を得て、2008年11月に4兆人民元もの大規模な財政出動を実施した。・・・その結果、中国経済は「バランスシート不況」に向かっていたにもかかわらず、息を吹き返した。その後も中国は不況脱出の鍵となる財政出動を続け、現在の高度経済成長へと結びつけた。・・・(もっとも)中国は独裁国家であるがゆえに財政出動を維持できた・・・(R・クー)

現在のわれわれの課題は、いまユーロ圏で起きているように国債市場から強制される前に、管理可能なやり方で自ら債務を減らしていくことだ。(R・テンプル)

連邦準備制度は・・・危険で有害な存在になっている。・・・いまや連邦準備制度は、株、債券、モーゲージの価格をつり上げることによって生活水準を向上させようとする新たな試みを始めた。なぜそんなことにまで手を出すのだろうか。そのようなことをすれば、予期せぬ結果に直面する・・・(J・グラント)

  • バランスシート不況対策とは
  • 日本の経験は参考にならない
  • ボルカーの英断
  • アメリカの量的緩和政策の意味
  • ヨーロッパ経済はさらに混乱するリスクがある
  • 中国の独裁制が一貫した財政出動を支えた
  • 独裁制、経済成長、ナショナリズム

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