シビリアンパワーで米外交を刷新する
Leading Through Civilian Power ―― Redefining American Diplomacy and Development
2011年2月号掲載論文
アメリカのエンゲージメント政策は政府間関係を超えたものでなければならない。情報化時代にあっては、権威主義国家でも世論が大きな力を持ち、非国家アクターの影響力が大きくなっている。いまやアメリカの外交官は、駐在国の政府だけでなく、相手国との市民とも交流し関係を築いている。・・・対話集会やメディアとのインタビュー、地方の町や小さなコミュニティーでのイベント、交換留学生プログラム、そして人々と市民組織をつなぐバーチャルな関係を通じて市民とエンゲージメントしていくことを、すべての外交官の責務としてすでにわれわれは規定している。21世紀の外交官は、相手国政府の外交官だけでなく、地方の部族長老とも同じように対話することになるだろう。・・・アメリカはシビリアンパワーと軍事力の適切なバランスを取ることで、国益と価値を促進し、グローバルな問題を解決するために他の国々をリードするとともに、伝統的な同盟国や新興国との間でも外交と開発をめぐるパートナーシップを構築していくだろう。
- 「外交・開発」と国防の連携を
- 外交・開発路線の見直し=QDDRとは
- グローバル・シビリアンサービス
- 民間組織との提携
- 開発援助をめぐるパートナーシップと同期化
- 米政府の省庁間協調体制
- 平和と安定の構築
- シビリアンパワーの平和の配当
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