CFRミーティング グローバルな資金の流れを考える
―― ラリー・サマーズとの対話
A Conversation with Lawrence H. Summers
2011年1月号掲載論文
資本管理策に眉をひそめるムードがあるが、私は、流入する資本に課税したほうがいいと特定国が判断するとしても仕方がないと思うし、資本管理策をそれほど大きな問題だとは思っていない。完全なアナロジーにはなり得ないが、資金の流れを人の流れに例えることもできる。人々が外国に移住するのを認めない国は全体主義的で問題があると考えられる。一方で、国家が慎重に移民の流入を規制するのは所与のこととして受け入れられているではないか。・・・妥当な範囲での資本の流入を制限することにそれほど問題があるとは思わない。・・・一方で、通貨の切り上げを拒み資金があふれかえる状況が続けば、バブルが形成されるかもしれない。・・・中国経済が今後どうなるかわからないという見込みが高まっているために、不透明感が増している。(L・サマーズ)
- 新興国の成長が先進国の窮地を救った
- 資金流入、為替、インフレ
- 第2のプラザ合意が必要か
- グローバルな資金の流れについて
- 危機意識が経済を再生へと向かわせる
- 大胆なインフラ投資が必要だ
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