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近代化と外交自主路線を重視するトルコ
―― 近代化を重視するイスラム政党の強さ

ムスタファ・アキョル ジャーナリスト

An Unlikely Trio ―― Can Iran, Turkey, and the United States Become Allies?

Mustafa Akyol 著名なトルコのジャーナリストで、トルコの英字紙、ターキッシュ・デイリー・ニュース紙の副編集長。An Islamic Case for Freedomを近く出版予定。

2010年10月号掲載論文

トルコのイスラム政党であるAKPの台頭は、その大義が訴求力を持っているからというよりも、トルコ社会の変化をくみ取ることに成功した結果だ。1980年の市場経済革命のおかげで、トルコにはイスラムの中産階級、起業家階級が誕生しており、いまや、数においても経済における重要性においても、世俗派の旧エリート層を圧倒している。AKPの近代化路線の支持基盤を支えているのが、まさにこのイスラムの中産階級で、彼らのビジョンが今後のトルコの路線を形作っていくことになる。トルコが欧米に貢献できるとすれば、その最大のポイントは、イスラム、民主主義、資本主義を統合できる立場にあることだ。中東およびその周辺地域の流れを巧みに仕切れるような歴史的、文化的なツールを持っていないアメリカにとって、世俗化ではなく、近代化を求める現在のトルコは重要な存在だし、新しい親友になれるだろう。

  • アメリカとイランの同盟?
  • 西洋化と近代化の間
  • トルコの近代化路線を支えるイスラムの中産階級
  • 「コーランと自由」と近代化

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