borgogniels/iStock.com

HIV・エイズ対策優先か、
他の援助との バランスをとるか、それが問題だ

プリンストン・N・ライマン 元駐ナイジェリア米国大使
スティーブン・B・ウィテルズ 米外交問題評議会(CFR)リサーチフェロー

No Good Deed Goes Unpunished
――The Unintended Consequences of Washington's HIV/AIDS Programs

Princeton N. Lyman ナイジェリア、南アフリカへの米国大使を務め、現在は米外交問題評議会(CFR)シニア・フェロー。専門はアフリカ、開発援助など。著書に『人道主義を超えて――アフリカについて知るべきこと』などがある。
Stephen B. Wittels CFRリサーチアソシエート。

2010年9月号掲載論文

2005年、G8はアフリカのHIV感染者全員にARV(抗レトロウイルス薬)を投与することにコミットする宣言を発表した。だが、感染者数が犠牲者数を上回る限り、ARV投与が必要になる人々の数は劇的に増えていくし、しかも、ARV投与は一生続けなければならない。これは、主にアフリカにいる数百万人のHIV感染者の生死が、財政赤字に苦しむ先進諸国、とくに米議会が援助予算を認めるかどうかに直接的に左右されるようになることを意味する。HIV対策が他の疾病や開発援助用の予算を奪い取っている部分があるだけに、優先的に扱われるHIV感染者へのアフリカでの反発が高まる危険もある。状況を整理しない限り、優れた人道主義的構想が、予期せぬ問題を招き入れる恐れがある。

  • HIV対策援助のメリットとデメリット
  • 援助が影響力につながらない理由
  • エイズ対策優先が引き起こした余波
  • 重荷を軽くするには
  • HIV対策重視路線が引き起こす論争
  • エイズ対策プログラムの国際化を

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2010 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top