レバノン情勢を左右する キープレイヤーたちの思惑はどこに

モハマド・バッジ 米外交問題評議会非常勤シニア・フェロー

Defusing Lebanon’s Power Keg

Mohamad Bazzi ニューズデイ紙中東支局長を経て、現在はニューヨーク大学教授(ジャーナリズム)。専門は、レバノン、シリア、イラク、イスラム武装勢力など。

2010年9月号掲載論文

レバノン国際特別法廷で2005年のハリリ(レバノン首相)暗殺事件の判断が近く示されるとの報道を前に、レバノンでは緊張が高まっている。スンニ派の指導者だったハリリ暗殺事件へのシーア派ヒズボラの関与が明らかになれば、国内で宗派間抗争が起き、再びレバノンは内戦へと陥っていくのではないかと懸念されている。ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララは、「特別法廷はハリリ暗殺の実行犯としてヒズボラのメンバー数名を間違って特定しようとしている」と牽制し、逆に、「暗殺の責任はイスラエルにある」と主張している。一方、シリアのバッシャール・アサド大統領は「(第3次レバノン)戦争の可能性が高まっている」と示唆し、その警告がまやかしではないことを示すかのように、8月上旬には、イスラエル軍とレバノン軍は国境地帯で衝突事件を起こしている。今後の展開の鍵を握るレバノン、ヒズボラ、イスラエル、シリア、イラン、サウジというプレイヤーの思惑を軸に、一触即発の情勢にある中東をCFRのモハマド・バッジが分析する。

  • ハリリ暗殺の真相究明でレバノンは内戦に向かうのか
  • シリア、イラン、サウジの複雑な関係

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