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新たな核拡散潮流を阻止するには
――北朝鮮、イランよりも、周辺国への核開発の連鎖を封じ込めよ

グレゴリー・シュルテ 前国際原子力機関・ ウィーン国際機関米政府代表部大使

Stopping Proliferation Before it starts

Gregory L. Schulte 2005年から2009年まで国際原子力機関・ウィーン国際機関米政府代表部大使を務めた。この論文は同氏が米国防大学の大量破壊兵器研究センターの客員上席フェローとしてまとめたものだが、ここに示された見解は、彼個人のもので、米国防大学の立場とは関係ない。

2010年8月号掲載論文

核拡散を阻止しようとする国際的な試みは、多くの場合、北朝鮮やイランの核の野望を封じ込めることに焦点が合わせられている。だが、このやり方を続けてもおそらくうまくはいかない。制裁や交渉をさらに試みても、北朝鮮やイランの現在の指導者たちの計算を変えることはできないからだ。むしろ、今後、核開発を試みかねない諸国に対する監視と説得を重視し、北朝鮮とイランに対しては、外交、制裁措置を、内からの変革を促すように戦略を再設計する必要がある。認識すべきは、いまや、特定国による核開発だけでなく、多国間による核開発の試みに備えていく必要があることだ。これ以上の核拡散を阻止するには、核施設の有無を突き止めるだけでなく、核開発の動機、核武装の模索の決断を促した計算についても解明を試みなければならない。核兵器を保有することによって得られると一般に考えられている恩恵と価値を引き下げ、新たな核の脅威に直接的にさらされている国が安心できるような安全保障環境を提供すれば、拡散のリスクを低下させることができるだろう。

  • 未来志向の拡不拡散戦略を
  • 多国間協調型核開発に備えよ
  • 保障措置の強化と新追加議定書を
  • 次世代の拡散を阻止するには
  • 核開発を思いとどまらせるには
  • 未来を形作る

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