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ホノルル、ハーバード、ハイドパーク
―― バラク・オバマの政治的変遷

ウォルター・ラッセル・ミード 米外交問題評議会アメリカ外交担当シニア・フェロー

Honolulu, Harvard, and Hyde Park

Walter Russell Mead  米外交問題評議会シニア・フェロー(アメリカ外交担当)。外交と宗教を研究テーマとする歴史家で、アメリカの思想・宗教と外交、宗教右派の思想とアメリカ外交の関係に関する論文を数多く発表する一方、現在の外交、経済問題のコメンテーターとしても知られている。最近のフォーリン・アフェアーズでの論文に、「なぜアメリカのキリスト教徒はユダヤを支持するのか」がある。

2010年8月号掲載論文

アメリカの教育システムは人を故郷から遠ざけるようにできている。その狙いは青年をアイオワ州から連れ出すだけでなく、アイオワ州を青年の心の中から追い出すことにある。だが、アメリカで教育を受けて政治の世界を志す者は、このプロセスを逆戻りしなければならない。・・・クリントンはアーカンソー州で、どうしたら現地の人々と心を通わせることができるのか、何を話せばいいのか、そして何を話してはいけないのかを学んだが、ホノルル、ケンブリッジ、シカゴでの経験から、オバマがこれらを学ぶのは無理があった。ニューイングランドの改革主義思想の洗礼を受けているオバマが人種問題を超えた候補者となるには、まず人種問題を正面から受け止め、黒人の文化的背景を身につける必要があったし、ニューイングランド思想に反発するポピュリストにも対処していく必要があった。・・・

  • バラク・オバマなるもの
  • ニューイングランドとアフリカの間で揺れる自画像
  • オバマの魅力の限界
  • 外の世界にどう関わっていくか

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