ヘッジファンドの実像とリスク管理テクニック

スピーカー
セバスチャン・マラビー モーリス・R・グリーンバーグ地政経済学センター所長
司会
ジェシカ・P・エインホーン 世界銀行専務理事、 ジョンズ・ホプキンス大学ポール・H・ニィツェ・スクール学院長

Hedge Funds and the Making of New Elite

Sebastian Mallaby 米外交問題評議会地政経済学研究センター所長。国際経済担当シニア・フェロー。ワシントン・ポスト紙コラムニスト。専門はグローバル化、貿易、対外援助、ヘッジファンドなど。
Jessica P. Einhorn 米国防副長官、世界銀行専務理事を経て、現在は、ジョンズ・ホプキンス大学ポール・H・ニィツェ・スクール学院長。

2010年8月号掲載論文

「ヘッジファンドの専門家に共通しているのは、どこから手をつけて良いか分からないような膨大なデータの解析を厭わないことだ。・・・彼らはアルゴリズムに精通しており、膨大なデータからパターンを見つけ出そうとする。これが(ルネサンス・テクノロジーズの)ジム・シモンズと彼のチームがやったことだ。そうやってモデルを作り上げた結果、ジム・シモンズは年間で約20億ドルを稼ぎ出した。ジム・シモンズは普通のウォール・ストリートの金融機関に収まるような人物ではない。彼は靴下をはかないし、車に乗ればぶっ飛ばす。ランブレッタ社のスクーターでボストンからボゴタまで行くような人物だ。そして彼は、オフィス内を一輪車で動きまわるような連中を採用する。・・・・私は金融イノベーションの価値を積極的に認めている。もちろん、リスクはなくならないと思う。為替も金利も変動し、洗練された経済において大切な資本を効率的に分配するのは今後も困難な仕事だろう。だが、資本形成を望むのであれば、誰かがこのリスクを引き受けなければならない。・・・そして、リスク管理にもっとも長けているのがヘッジファンドだ」(S・マラビー)

  • ヘッジファンドをとりまくベール
  • ヘッジファンドをどう定義するか
  • ヘッジファンドの資金マネジャーのキャラクター
  • ヘッジファンドに規制は必要か
  • ボルカー・ルールとヘッジファンド
  • リスク管理がもっともうまいのはヘッジファンドだ
  • 政府とヘッジファンドの思考パターンの違い

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