Classic Selection 2007
ヘッジファンド悪玉説は間違っている

セバスチャン・マラビー ワシントン・ポスト紙コラムニスト

Hands off Hedge Funds

Sebastian Mallaby 米外交問題評議会(CFR)地政経済学センターのディレクターで国際経済担当のシニア・フェロー。ワシントン・ポスト紙のコラムニストでもある。『世界の銀行家――失敗した国家、金融危機、国家の富と貧困の物語』の著者。

2010年8月号掲載論文

ヘッジファンドのアナリストのなかで大きな成功を手にできるのは、企業や通貨の価格が本来の価値を示していないことを見抜き、さまざまな金融資産の価格の間に論理的には説明できない矛盾があることを突き止める能力を持っている人物たちだ。そのような大成功を収めるアナリストたちは、彼らだけではなく、投資家にも莫大な利益をもたらす。割安となっている資産を買い、割高となっている資産を売ることによって、市場価格の歪みが消失するまで彼らは市場価格を変動させ続ける。その結果、最終的には世界の資本の効率的な分配が実現される。ヘッジファンドが生み出すリスクと、一方でその活動がリスクを減少させることをバランスよくとらえる必要があるし、ヘッジファンドを金融システムに対する危険な火種とみなすのは適切ではない。むしろ、ヘッジファンドは金融システムが火に包まれないように配慮する消防士の役割を果たしている。

  • ヘッジファンドは悪玉なのか
  • ヘッジファンドの神話と真実
  • ヘッジファンドのリスク管理機能
  • ヘッジファンドはシステミック・リスクを誘発するか
  • 不確実性の時代

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2007 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top