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企業と女性が世界経済を変える
―― なぜGEとナイキは途上国の女性の権利擁護に動いたか

イソベル・コールマン 米外交問題評議会(CFR)シニア・フェロー

The Global Glass Ceiling ―― Why Empowering Women Is Good for Business

Isobel Coleman 米外交問題評議会(CFR)シニア・フェロー。「女性と外交政策」プログラム・ディレクター。近著に『身近なパラダイス――女性が中東を変える』がある。

2010年7月号掲載論文

性差別は、世界の底辺の20億人が生活する社会に特徴的な現象であり、世界でもっとも困窮した人々とそうでない人々の間の格差を埋めるのを阻む大きな要因だ。幸い、途上国でビジネスチャンスを探る多国籍企業は、女性の能力がまったく生かされていないために、現地における生産性、経済活動、人的資本が大きく損なわれていることにすでに気付き始めている。環境に配慮した取引慣行が、企業PRになるだけでなく、ビジネスにもプラスに作用するという考えが広がりをみせるにつれて、いまや先進国の企業は、女性のエンパワーメントを推進することが、労働生産性を向上させ、世界的なサプライチェーン(生産・流通過程)の効率を高め、顧客基盤を拡大できることを理解しつつある。この意味では、企業が途上国、そして世界における21世紀最大の文化的変革の担い手になる可能性もある。

  • 変化の担い手としての女性と企業
  • GEとナイキのケース
  • 企業も、米軍も注目する女性のポテンシャル
  • 世銀と企業のパートナーシップ
  • 女性エンパワーメント計画

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