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核武装後のイランにどう対処するか

ジェームズ・M・リンゼー 米外交問題評議会研究部長
レイ・タキー 米外交問題評議会シニア・フェロー

After Iran Get the Bomb
―― Containment and Its Complications

James M. Lindsay  米外交問題評議会副会長で、同研究プログラム部長。
Ray Takeyh 米外交問題評議会中東担当シニア・フェロー。

2010年4月号掲載論文

核開発プログラムは、今ではイランの国家アイデンティティを規定する重要な要素になりつつあり、テヘランは核兵器の開発をすでに決意している。イランが核武装して以降の悪夢のシナリオを描くのは簡単だ。「イスラエルは直ちに核兵器を発射できるように核の臨戦態勢に入り、イラン、イスラエルの双方が、数分間で破壊されるような状況に置かれる。エジプト、サウジアラビア、トルコが一気に核武装を試み、核不拡散条約は破綻し、世界中で核拡散潮流が起きる」。こうした悪夢のシナリオが現実になる可能性もある。だが、そうなるかどうかは、アメリカとイスラエルを始めとする他の諸国が、イランの核武装にどのように反応するかで左右される。

外交交渉や働きかけに応じることにイランの指導者が無関心であることを考えると、イランが核武装した場合にどうすべきかを考えておく必要がある。核武装したイランに対しては、封じ込め政策を取る必要がある。だが、イラン封じ込めは、軍事力行使の代替策ではない。それどころか、封じ込めの成功は、アメリカがイランに軍事力を用いるつもりがあるか、ワシントンが定義するレッドラインを越えた場合に、軍事力をバックにして恫喝策を取るつもりがあるかどうかで左右される。レッドラインを越えた場合に懲罰策をとるというコミットメントなしで圧力をかけても、失敗するのは目に見えているし、この場合、中東はさらに暴力に満ちた危険な場所になる。

  • イランがレッドラインを越えたら
  • 宗教的熱意と現実主義の間
  • 核武装したイランはどのような行動にでるか
  • イスラエルはどうでるか
  • イランの核武装に中東諸国はどう反応する
  • イランが踏み外してはならない三つのレッドラインを示せ
  • イラン制裁について
  • 危険な時代

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