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CFRミーティング
新たな世界経済のシステミックリスクとしての各国の財政赤字

セバスチャン・マラビー 外交問題評議会シニア・フェロー(国際経済担当)

The Sovereign Debt Dilemma

Sebastian Mallaby 米外交問題評議会(CFR)の経済地理学研究センター・ディレクター、国際経済担当のシニア・フェロー。ワシントン・ポスト紙のコラムニストでもある。『世界の銀行家――失敗した国家、金融危機、国家の富と貧困の物語』の著者。

2010年3月号掲載論文

危機を前に「世界各国の政府が金融機関の救済に乗り出したが、いまや、政府に打つ手はなくなり、その結果、政府そのものが弱い立場に追い込まれ、これが新たなシステムの不安定化要因と化している恐れがある」。ギリシャのケースからも明らかなように、市場が財政赤字に対して警告を発するようになったからだ。各国政府がグローバル経済を支えていくやり方はティッピング・ポイント(限界)に近づきつつある。また、ドルの先行きも不安定だ。ユーロ安ドル高に振れているとはいえ、投資家は、アメリカの財再赤字の増大、高い失業率、禁輸緩和政策ゆえに、ドルの安定も疑問視している。「誰もがドルに代わる代替策を探しつつも、ドルに依存せざるを得ない現状に対して割り切れない思いを抱いている。だが、何か具体的にみえてきたら、誰もがそれに飛びつくだろう。問題は、そのタイミングがいつになるかだ」・・・・(聞き手は、ロヤ・ウォルバーソン、CFR.orgのStaff Writer)

  • 出口戦略は時期尚早だが、市場が財政赤字に警告を発しだした
  • ギリシャ救済、だがどのような方法で
  • ドルの命運

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