台湾がアメリカを離れて中国の軌道に入るべきこれだけの理由
―― 台湾のフィンランド化を受け入れよ
Not So Dire Straits ―― How the Finlandization of Taiwan Benefits U.S. Security
2010年2月号掲載論文
かつてフィンランドがソビエトの懐に入り、西側と東側の和解の橋渡しをしたように、台湾がフィンランド化して中国の軌道に入れば、その存在が、中国における前向きの変化をこれまで以上に刺激し、中国が平和的に台頭する可能性を高めることができる。すでに、台湾は事実上のフィンランド化路線をとっているし、中国も台湾のことを、これまでのようにナショナリズムではなく、戦略地政学の観点から冷静にとらえるようになった、これまでワシントンと北京の対立の矢面に立たされてきた台湾と中国の関係の実態は大きく変化している。今度はワシントンが、この歴史的シフトを直視し、それに適応していく番だろう。
- 中台関係の改善とアメリカの選択
- 二つの中台デタントの物語
- ヘルシンキから台北へ
- 中国は台湾を地政学的にとらえだした
- 価値ある宥和策
- アメリカは二度目の「中国喪失」を受け入れよ
- アメリカは新たな現実への適応を
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