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ロシアを再設計する

ドミトリ・トレーニン カーネギー国際平和財団 モスクワ・センター所長

Russia Reborn
―Reimagining Moscow's Foreign Policy

Dmitri Trenin カーネギー国際平和財団・モスクワ・センター所長、専門はロシアの政治・外交。1972年から1993年までソビエト陸軍に勤務し、この間、ソビエト側の代表として米ソ軍備管理交渉にも参加している。

2009年12月号掲載論文

ロシアの指導層の多くは、今後の世界秩序は主権国家ならぬ主権帝国が勢力圏拡大を求めて競い合うことで規定されると考えている。だが、こうした見方は間違っているし、既にプーチンの超大国路線は破たんしている。21世紀において重要なのは、他を魅了する力であり、他を抑え込む力ではない。たしかに、今もロシアは近隣諸国や遠方の国に向けてパワーを振りかざすことはできるかもしれない。だが、世界的な大国だと主張する前に、その経済的影響力、技術力、そして社会的な魅力を高めるために大きな努力をする必要がある。かつては軍事力だった世界政治の「通貨」は既に入れ変わっている。帝国のノスタルジアにとらわれるのではなく、「現在の必要性を満たす外交を重視する近代国家」へとロシアは変ぼうする必要がある。

  • 大国路線の挫折
  • モスクワにもの申す周辺諸国
  • 幻に終わった資源大国の夢
  • ロシアパワーの衰退
  • BRICからBICへ
  • ロシアのソフトパワーを生かせ
  • ロシアの近代化を
  • ロシアの近代化を

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