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米中露トライアングルの勝者は誰か
―中国の影響力拡大は続く

スティーブン・コトキン
プリンストン大学歴史学教授

The Unbalanced Triangle:What Chinese-Russian Relations Means for the United States

Stephen Kotkin プリンストン大学教授(歴史学、国際関係論)。最近の著作にUncivil Society: 1989 and the implosion of the communist Establishmentがある。 

2009年10月号掲載論文

ポスト・ソビエト時代における衰退からはすでに立ち直っているが、依然として地域大国のレベルに甘んじているロシアは、それでもグローバルな大国として振る舞おうとしている。その結果、ロシアはアメリカの中央アジアその他での影響力拡大を阻止することに気を奪われ、結果的に中国に足元を脅かされている。一方、中国は、すでにグローバルな大国へと変ぼうを遂げているにも関わらず、多くの場合、地域大国として振る舞うことに徹している。北京は、米ロのジュニアパートナー役を受け入れることで、利益と影響力の最大化を狙っている。ロシアは、アメリカのジュニアパートナーに甘んじることを拒絶することで、図らずも、中国のジュニアパートナーになってしまった。この枠組みは、北京がそうすることが都合がよいと判断する限り続くだろう。

  • 中ロ関係は互恵的か
  • 中ロのどちらが大きな利益を得ているか 
  • 中ロ関係の本質
  • ジュニアパートナーに徹する中国の意図は
  • 米ロ関係のパラドックス
  • 米中露トライアングル

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