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なぜ国際社会は海賊を退治できないのか
―― ウィリアム・キッドからソマリアの海賊まで

マックス・ブート
米外交問題評議会国家安全保障担当シニア・フェロー

Pirates, Then and Now
― How Piracy was Defeated in the Past and Can be Again

Max Boot 
米外交問題評議会国家安全保障担当シニア・フェロー。保守派の論客として知られる。ウィークリー・スタンダード誌のコントリビューティング・エディター、ロサンジェルス・タイムズのコラムニストも兼務。軍事史の専門家で、現在は、ゲリラ戦をテーマとする著作を執筆中。

2009年8月号掲載論文

1650年から1850年までの2世紀にわたって続いた海賊との戦いをめぐって、世界は様々な対策を講じてきた。政府は海賊ハンターを雇い、海賊と共謀する役人を一掃し、人々に正義の概念を徹底しようと試みた。自発的に降伏してくる海賊には恩赦を認め、対海賊作戦に従事する軍艦の数を増やし、他国と協力し、海賊が拠点とする港を封鎖して攻撃し、海だけでなく陸においても海賊を追い詰め、ついには、海賊の巣窟を占領して解体する作戦をとった。だが憂鬱なことに、今日においてこうした歴史的な海賊対策はほとんど実施されていない。最終的な解決策は、海賊が巣食っている国に法の支配を持ち込むしかないが、現在の世界では、そう簡単に問題国家を占領するわけにもいかない。・・・一つの選択肢は、国際刑事裁判所(ICC)、国連の特別法廷などをつうじて、海賊とテロリストに法の裁きをうけさせることを認めるような国際合意をまとめることだろう。

  • ビジネスとしての海賊活動
  • 海賊と海の歴史
  • 海賊から海賊ハンター、そして海軍へ
  • イギリスの海賊、私掠船船長を経て海軍提督に
  • 海賊退治の歴史
  • 歴史の教訓を生かすには

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