欧米とロシアとの関係の鍵を握るドイツ
――普通の国ドイツに求められる新しい役割
Germany's Russia Question
2009年4月掲載論文
ロシアのヨーロッパ戦略において最大の資産は緊密なドイツとの絆だし、一方、ドイツはモスクワとの「戦略的パートナーシップ」を模索している。これは、ロシアと欧米の緊張した関係の間に身を置くドイツがユニークな役割と責任を負っていることを意味する。「かつてのドイツ問題」はすでに解決されている。ドイツはヨーロッパ、そして欧米という枠組みにしっかりと根を下ろしている。しかし現在では、かつて同様に切実な「新しいドイツ問題」が生じている。それは「ドイツはロシアの行動を変え、必要ならモスクワに対して毅然と立ち上がるために政治資源の多くをつぎ込む能力と意思を持っているかどうか」という疑問に他ならない。
- 新しいドイツ問題
- 普通の国ドイツが下す慎重な軍事判断
- ドイツの対露柔軟路線を変化させたグルジア戦争
- 対ロシア路線をめぐる対立?
- 世代で違う対ロイメージ
- ヨーロッパのリーダーとしてのドイツ
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