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グローバル化に即した新ブレトンウッズ体制とは

アディティヤ・マトー
世界銀行グループ・リードエコノミスト
アルビンド・スブラマニアン
ピーターソン国際経済研究所シニア・フェロー

From Doha to the Next Bretton Woods

2009年2月号掲載論文

ドーハ・ラウンドを蘇生させようと試みるのはもはや見当違いかもしれない。ドーハで俎上に載せられているアジェンダは、グローバル経済の統合が進むなかで生じている今日的アジェンダとの関連をもはや失いつつあるからだ。いまやコモディティ価格が激しく変動し、中産階級の生活を脅かしている。金融は不安定化し、環境問題も深刻になっている。これらはきわめてグローバルな問題であり、多国間交渉による対応が必要だ。状況を前へと進めて行くには、新たなブレトンウッズ体制に向けた仕切り直しを行い、ドーハよりも野心的なアジェンダを設定し、世界貿易機関(WTO)だけでなく、より多くの国際機関をアジェンダに関与させるようにする必要がある。重要度の低いアジェンダへの取り組みを復活させようとあがくよりも、本当に重要な新しいアジェンダへの対応を試みるべきだ。より多様なアクターの利益がいま危機にさらされている。国際協力への新しい取り組みと国際機関の間での責任分担の見直しが必要なのもこのためだ。新ブレトンウッズ体制構築の試みは、まさにこのための機会を提供している。

  • 新しいアジェンダのための新しい枠組みを
  • ドーハはなぜ停滞したか
  • 変化する市場と旧態依然たる交渉アジェンダ
  • エネルギー問題をめぐる新協調枠組み
  • 過小評価された通貨が貿易保護主義を台頭させている
  • 政府系ファンドの活動ルールを確立するには
  • 過剰流動性と金融規制
  • 貿易保護主義を排した環境保護路線を
  • グローバルな交渉の限界
  • ドーハから新ブレトンウッズへ

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