グレートゲームからグランド・バーゲンへ
――アフガン、パキスタンをカオスから救い出すには
From Great Game to Grand Bargain
2008年11月号掲載論文
パキスタンとアフガンをカオスから救い出すには、まずアメリカが対テロ戦争の目的を再定義しなければならない。イスラム主義運動をひとまとめにしてとらえるのではなく、「地域的、あるいは国家的な目的から活動しているイスラム主義運動」と「アメリカおよびその同盟国にテロ攻撃をしようと試みている国際的なテロ運動」を区別する必要がある。こうした区別を通じて、タリバーンから「アルカイダとは関わり合いを持たない」という言葉を引き出せれば、アルカイダに戦略レベルでの敗北を強いることができる。さらに、パキスタンの不安の緩和に努めつつも、破壊的な行動を放置するのをやめるようにはっきりとイスラマバードに伝えることで、アフガンの安定をめざす地域コンセンサスを構築していくための大胆な外交イニシアティブを模索していかなければならない。
- 中央アジアの迷路とグレートゲーム
- アフガン治安部隊の増強は現実的ではない
- パキスタンの不安に配慮せよ
- 対テロ戦争の目的の再定義を
- グレートゲームを終わらせるには
- 軍事から外交への転換を
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