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宗教と中国の将来
――宗教と市民社会、経済を考える

スピーカー:アダム・ユエット・チャウ ロンドン大学社会人類学教授、リチャード・マッドセン カリフォルニア大学社会学教授、ロバート・ウェラー ボストン大学人類学教授、司会:スーザン・R・ウェルド ハーバード大学リサーチ・フェロー

Religion, Civil Society, and Economic Life

Adam Yuet Chau ロンドン大学教授で社会人類学的アプローチから中国を研究している。
Richard Madsen カリフォルニア大学サンディエゴ校教授。社会学の見地からアメリカと中国の現代社会を 描いた『ハビッツ・オブ・ザ・ハート(Habits of the Heart)』の著者。
Robert Weller ボストン大学教授。同大学付属文化・宗教・国際関係研究所研究員。

2008年9月号掲載論文

世界各地では宗教が社会に悪影響を及ぼし、民族間の対立意識や地方の不満に火をつけることにもなりかねないが、……台湾では世界の他の地域とは正反対のことが起きている。台湾の宗教は、特定民族間の対立を和らげ、中国本土との懸け橋の役目も果たしている。(R・マッドセン)

 中国では、現地のカルト宗教と地方当局との間で共生関係が生まれつつあり、北京の宗教に関する指令が、地方において文字通りに実施されることはほとんどない。(A・チャウ)

 台湾の場合、宗教的な経験によって民衆レベルでの民主的資源がすでに存在したことが、上からの民主主義を開花させていくうえで貢献した。したがって、中国がこの種の(民主的資源としての)宗教の存在を容認するかどうかが、重要になってくる。だが、それを認めたとしても、民主的な変化が必然になるわけではないだろう。(R・ウェラー)

  • 宗教的市民社会と権威主義は長期的に共存できる
  • 世界で活動する台湾の仏教組織
  • 北京は何を警戒しているのか
  • 社会習慣としての宗教と政治リスク

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