人道的悲劇にどう対処する
――人間の安全保障と「保護する責任」
Should the U.S. Support the UN's Responsibility to Protect Doctrine?
2008年5月号掲載論文
「大量虐殺、戦争犯罪、民族浄化、人道に対する犯罪から」他国の人々を「保護する責任」を引き受ければ、「アメリカの主権、国家安全保障や外交政策をめぐる意思決定権の一部を、国際社会の気まぐれに委ねることになる」。「保護する責任」は、説明責任を負わない市民社会のアクターが盛り上げた正統性のない規範であり、この規範は、アメリカの行動の自由を制約し、不必要にアメリを紛争に巻き込んでしまう。(S・グローブズ)
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「もちろん、問題が起きている地域のすべてにわれわれが介入するわけにはいかない。だが、これをどこにも介入しないことのいいわけとしてはならない。大量虐殺や人道に対する犯罪が起きないように努め、それでも悲劇的な事件が起きた場合には、介入してそうした行動をやめさせることは、アメリカの道徳的利益に合致する」(S・M・パトリック)
- 保護する責任を果たす法的な縛りはない
- 保護する責任とアメリカ的価値は合致する
- 人道的価値を介入の基準にするのは間違っている
- いまや人道的価値と国益は区別できない
- 意思決定を国際社会の総意に委ねてよいのか
- 保護する責任の5原則
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