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北極の海氷後退と資源争奪競争
――地球温暖化の経済・安全保障的意味合い

スコット・G・ボルガーソン 外交問題評議会国際関係フェロー

Arctic Meltdown

2008年3月号掲載論文

地球温暖化が進むなか、北極の海氷の後退が速いペースで進んでおり、いまや北極海の航行ルートが開けるかどうかではなく、いつそのルートが定期的な海洋運輸のためのシーレーンとして確立されるか、石油や天然ガスなどの魅力的な北極の天然資源の開発がどの段階で正式に可能になるかが注目されている。これほど権利関係が曖昧で、劇的に変化し、限りなき経済的ポテンシャルを秘めている海域はかつて存在しなかった。手つかずの資源と大きな経済的ポテンシャルを持つ北極地方が、大西洋と太平洋を結び、これまでよりも距離の短い航路で結ばれるとなれば、今後、この地域が国際政治の大きな争点とされることは間違いない。

  • 北極の海氷後退と資源獲得競争
  • 北極海資源のポテンシャル
  • 北極地方航路がついに開かれた
  • 北極利権をめぐる混乱
  • 北極の夜明けを導くには
  • 環境保護

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