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CFRミーティング
ワールド・エネルギー・アウトルック
――石油の安定供給と地球温暖化対策

スピーカー
ファティ・ビロル/国際エネルギー機関チーフエコノミスト
司会
デビッド・G・ビクター/米外交問題評議会 科学技術担当非常勤シニア・フェロー

World Energy Outlook 2007

Fatih Birol 国際エネルギー機関(IEA)のチーフエコノミストで、IEAの経済分析部長。エネルギー問題をめぐるもっとも権威ある年次刊行物と広くみなされている『ワールド・エネルギー・アウトルック(世界エネルギー見通し)』の2007年版編集責任者。

2007年12月号掲載論文

現在のエネルギー消費路線を各国が変えなければ、2030年の二酸化炭素排出量は42ギガトンになり、この場合、地球の気温は6度上昇する。これでは人類社会はもたない。一方で、エネルギー利用効率が改善され、再生可能エネルギーや原子力エネルギーがより多く利用されるようになれば、二酸化炭素排出量は34ギガトンへと減少するが、この場合でも地球の気温は3度上昇する。一方、世界の指導者は排出量をもっと低下させたいと考えているし、何とか気温の上昇を2度に抑えたいと考えている。この場合、排出量を23ギガトンに抑え込まなければならないが、そのためには、2012年以降に建設される発電施設のすべてを二酸化炭素を排出しない施設にし、利用効率の改善レベルを2倍に引き上げ、排出削減を実現するための政治的意思と理解を世界規模でとりまとめる必要がある。これはいずれも非常に実現するのが難しい課題だ。(ファティ・ビロル)

  • 需給面での大きな変化
  • 三つのシナリオ
  • もし各国が現在のエネルギー消費路線を踏襲すれば
  • 現在のエネルギー消費路線が見直されれば……
  • 石油生産量はいずれ頭打ちになる
  • 石炭消費の増大は不可避なのか
  • 数値目標と現実のギャップ
  • 原子力発電の可能性

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