Review Essay
ホロコーストに立ち向かった外交官
――命令に背き、人命を救った勇気ある人々
Defying Orders, Saving Lives: Heroic Diplomats of the Holocaust
2007年6月号掲載論文
時は1940年代のヨーロッパ。目の前には困窮したユダヤ人がいる。上司からはビザに「許可」印を押さなくて済むように手を尽くせと命令されている。ユダヤ人を本国政府は受け入れたくないと考えている。「許可」を出し過ぎれば、あなたの今後のキャリアに影響が出る。だが、本国からの指令に忠実に従えば、多くのユダヤ人を死に追いやることになる……。多くの外交官は保身に走ったが、勇気ある人々もいた。ブラジル、中国、オランダ、イタリア、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スイス、トルコ、バチカン、ユーゴスラビアの外交官だけでなく、日本やドイツの外交官のなかにも、窮状にある人々を救うために、自分のキャリア、名声、ときには生命さえも危険にさらした人々がいた。
- 「諸国民のなかの正義の人」
- 勇気ある人々
- 1940年代のユダヤ人と現在のイラク人
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