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Review Essay
ホロコーストに立ち向かった外交官
――命令に背き、人命を救った勇気ある人々

リチャード・ホルブルック 元米国連大使

Defying Orders, Saving Lives: Heroic Diplomats of the Holocaust

Richard Holbrooke  クリントン政権の国連大使で、現在はペルセウスLLCの副会長。国務次官補時代の1995年にボスニア紛争を終結させたデイトン合意をとりまとめたことで知られる。

2007年6月号掲載論文

時は1940年代のヨーロッパ。目の前には困窮したユダヤ人がいる。上司からはビザに「許可」印を押さなくて済むように手を尽くせと命令されている。ユダヤ人を本国政府は受け入れたくないと考えている。「許可」を出し過ぎれば、あなたの今後のキャリアに影響が出る。だが、本国からの指令に忠実に従えば、多くのユダヤ人を死に追いやることになる……。多くの外交官は保身に走ったが、勇気ある人々もいた。ブラジル、中国、オランダ、イタリア、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スイス、トルコ、バチカン、ユーゴスラビアの外交官だけでなく、日本やドイツの外交官のなかにも、窮状にある人々を救うために、自分のキャリア、名声、ときには生命さえも危険にさらした人々がいた。

  • 「諸国民のなかの正義の人」
  • 勇気ある人々
  • 1940年代のユダヤ人と現在のイラク人

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