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現代版奴隷貿易を阻止するには

イーサン・Ｂ・カプスタイン 仏欧州経営大学院（ＩＮＳＥＡＤ）教授

Ethan B. Kapstein　ボストン銀行勤務を経て、経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）主席管理官、米外交問題評議会（ＣＦＲ）の副会長と研究部長を務める。現在は仏欧州経営大学院（ＩＮＳＥＡＤ）教授と世界開発センター（ＣＧＤ）客員フェロー。新著に『不公平な世界における経済的正義』（Economic Justice in an Unfair World: Toward a Level Playing Field）がある。

2006年12月掲載論文

人身売買業者は、貧しい国の貧しい人々に遠い国での高賃金の仕事を約束してその気にさせ、渡航手続き、必要書類の整備、渡航先での仕事を見つけるための資金を法外な金利で貸しつける。しかし、渡航先には仕事はなく、何千ドルもの借金だけが残る。被害者はその後すべての渡航書類を奪われ、偽名を使っての強制労働を強いられる。当局に訴えたり逃亡を試みたりすれば、痛めつけるか殺すと、被害者とその家族は脅される。国連の推計によると、人身売買産業が得る利益は年間約３２０億ドル。いまや「１２７カ国の出身者が、１３７カ国において強制労働を強いられ、搾取されている」。

  • 国際的人身売買は現代の奴隷制度か
  • 人身売買と強制労働の実態
  • 奴隷貿易に打つ手はあるのか
  • 人身売買抑制へ劇的な措置を

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2006年12月号に掲載

(C) Copyright 2006 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

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