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日中関係はどこへ向かうのか
 ――政治化された歴史とライバル意識の行方

ケント・E・カルダー  ジョンズ・ホプキンス大学ライシャワー・センター所長。

China and Japan's Simmering Rivalry

Kent E. Calder ジョンズ・ホプキンス大学ライシャワー・センター所長。

2006年3月号掲載論文

小泉首相の個人的、政治的思惑が何であるにせよ、そして、その意図がうまく理解されていないとしても、彼の靖国参拝は、国際的に日本の外交路線を大きく誤解させる火種をつくり出し、日本と中国の指導者が2国間の経済・安全保障関係を管理していくのをますます難しくしている。しかし、ポスト小泉の指導者は大きな機会を手にすることになる。新首相は、日中の首脳会談を復活させ、エネルギー・環境問題をめぐる中国との対話路線を強化し、世俗的な戦没者追悼施設建設の可能性を模索し、靖国神社への参拝を慎むことができる。こうした路線をとれば、日本は外交的な優位をつくり出せるし、日本と中国は、とかく政治的論争となりがちな歴史問題に気を奪われることなく、両国の関係の安定化という真の課題に取り組めるようになるだろう。

  • 日中は衝突コースにあるのか
  • 資源問題
  • 朝鮮半島、台湾問題と日中関係
  • 政治化された歴史の悪夢
  • アメリカにできること

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