クラシック・セレクション
アフガニスタンという帝国の墓場
Afghanistan, Graveyard of Empires
2004年8月掲載論文
パキスタンの荒野の西端、曲がりくねったカイバル峠の最後の前哨地点であるミシュニ・ポイントは、トーカムゲートを見下ろす軍事的要所だ。ここは一見(パキスタンと)アフガニスタンとの秩序だった国境のようにも見えるが、じつはそうではない。この地域を警備するのは、灰色のサルワール・カミーズ(伝統的な緩めのチュニックズボン)をはき黒色のベレー帽をかぶった伝説的な「カイバル・ライフルズ」たち。十九世紀以降、当初は英領インドのために、後にはパキスタンのために、民兵組織「カイバル・ライフルズ」の少佐が人影もまばらなこのアフガニスタン国境の警備の指揮に当たってきた。ミシュニ・ポイントは、南・中央アジアの支配、あるいは、南・中央アジアからの侵略のルートとしてもっとも頻繁に利用された要所である。だが、ここを通過してアフガニスタンへと兵を進めた勢力のすべては、手に負えないアフガニスタン部族との問題に遭遇することになった。
- 帝国の夢の跡
- ソビエトのアフガン介入
- アフガニスタンのアラブ人たち
- スーダンからアフガニスタンへ
- 歴史の教訓
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