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アメリカ帝国の虚構
―ソフトパワーを損なう単独行動主義の弊害

ジョセフ・S・ナイ ハーバード大学教授

U.S. Power and Strategy After Iraq

Joseph S. Nye ハーバード大学ケネディスクールの学院長。クリントン政権の国防次官補として、東アジア安全保障報告、ナイリポートもまとめた。最近の著書に『アメリカのパワーの逆説』(The Paradox of American Power: Why the World's Only Superpower Can't Go It Alone)がある。

2003年7月号掲載論文

二十一世紀の最大の問題は、世界でもっともパワフルな国家でも管理できない状況がますます広がりをみせていることだ。
新国家安全保障戦略を成功させられるかどうか、そして、他の諸国がアメリカの優位を背景とする戦略を穏やかな戦略とみなすかどうかは、ワシントンが他国の意見に耳を傾け、グローバル社会の利益も促進できるようにアメリカの国益をより広義に定義できるかどうかに左右される。新戦略をうまく実施していくには、新単独行動主義が必要だと考える以上に、ソフトパワーと多国間協調に気を配る必要がある。

  • バランスを失った世界秩序
  • 情報革命が世界のアジェンダを変えた
  • 新単独行動主義の正体
  • アメリカ帝国論の虚構
  • ソフトパワーを重視せよ
  • アラカルトの同盟関係?
  • 帝国と新単独行動主義派の分裂
  • 優位のパラドックス

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