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外交における道徳的要因の増大
―道徳主義が主権を侵食する?

レスリー・H・ゲルブ 米外交問題評議会会長
ジャスティン・A・ローゼンタール 同評議会役員室室長

The Rise of Ethics in Foreign Policy

Leslie H. Gelb ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、米国務省政策企画部部長などを経て、現在は米外交問題評議会会長。一九八五年にはピュリツァー賞も受賞している。
Justine A. Rosenthal 米外交問題評議会の役員室室長。

2003年6月号掲載論文

道徳、価値、倫理、普遍的原則といった、かつては理想主義者や学者だけが唱えた一連の壮大な理念が、いまや外交の中枢に位置づけられつつある。特定国の政府や集団が、国内の民衆を殺戮しているような場合には、「道徳的価値が主権の制約を取り払い」、人道的介入が正統化される、とみなされだしている。
道徳的理念が国益を前にするとあっさりと無視された時代は過ぎ去り、理念と国益が競合するような時代へとわれわれは足を踏み入れている。

  • 道徳外交の高まり
  • 道徳的概念の進化
  • 今後どうなるのか

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