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朝鮮半島危機を安定させるには
――枠組み合意から包括合意へ

ジェームズ・T・レーニー 米外交問題評議会・朝鮮半島問題タスクフォース共同議長
ジェーソン・T・シャプレン 前朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)政策顧問

How to Deal With North Korea

James T. Laney エモリー大学名誉学長で米外交問題評議会・朝鮮半島問題タスクフォースの共同議長。一九九三年から駐韓国アメリカ大使を務め、九四年危機の際には緊張緩和へ向けて奔走した。アメリカの対北朝鮮「エンゲージメント政策」の支持者。朝鮮半島問題解決に向けた努力が評価され、ジェームズ・ヴァン・フリート賞、国際人権賞など数多くの賞をアメリカ、韓国両政府から受賞している。
Jason T. Shaplen パシフィック・センチュリー・サイバーワークス社副社長兼上級顧問で米外交問題評議会・朝鮮半島問題タスクフォースメンバー。一九九五~九九年にはKEDOの政策顧問を務めた。

2003年3月号掲載論文

平壌は核開発計画を放棄するには、まずアメリカが不可侵条約に調印すべきだといい、一方のブッシュ政権は、北朝鮮に侵攻する意図はないと表明しつつも、交渉を再開する前に、まず北朝鮮が核開発計画を断念すべきだと主張している。
ポイントは、「北朝鮮の悪事に報いることのないように配慮しつつ、平壌が切望する安全保障上の確約をいかに与えるか」だ。このジレンマを解くには、米日中ロが、朝鮮半島全体の安全と安定を共同で公式に保障すればよい。そのうえで核開発計画を放棄させ、北朝鮮の経済改革、そして、最終的には朝鮮連邦の形成を踏まえた包括合意の形成をめざすべきだ。

  • 危機前には友好ムードが漂っていた
  • 二〇〇二年十月以降の危機の高まり
  • 北朝鮮はなぜ核開発計画を再開したのか
  • なぜ核開発計画の存在を認めたのか
  • 枠組み合意を批判するのは間違っている
  • 危機を機会に転じるには
  • 包括合意への見取り図
  • 北朝鮮危機の終着駅をどこに定めるか

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