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中東における反米主義の本当の起源 ―政治的ツールとしての反米路線

バリー・ルービン  国際関係グローバル・リサーチセンター所長

The Real Roots of Arab Anti-Americanism

Barry Rubin イスラエルにある学際研究センター(IDC)付属国際関係グローバル・リサーチセンター所長。中東国際関係レビュー誌のエディターも兼務。専門は中東問題とテロ。最近の著作に、『中東の悲劇と中東の反米テロ』がある。ジョンズ・ホプキンス大学の外交政策研究所、戦略問題国際研究所(CSIS)の研究員も努めた。

2002年11月号掲載論文

アラブ世界で反米主義が花盛りである理由は、アメリカの政策に民衆が反発しているからではない。アラブ世界の急進派だけでなく、穏健派の政権にとっても、反米を煽り立てるのが、国内の支持をとりつけ、たいしたコストも支払わずに政治的目的を実現する上で限りなく好都合だからだ。ワシントンが譲歩をこれ以上重ねれば、彼らはますますアメリカを侮辱する態度をとるようになり、反米主義路線を取ることの魅力をますます高めてしまう。反米主義を作りだし、煽るような中東のシステムやメカニズムが淘汰されて初めて、大衆の立場も変化してくることを認識する必要がある。

  • 反米主義の政治的思惑
  • アメリカの親アラブ政策の結末
  • 都合のよい敵としてのアメリカ
  • アラブ社会の安全弁としての反米
  • グローバル化、西洋化への反発
  • アメリカは強大なのか、弱虫なのか

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