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石油をめぐるロシア対サウジの最終決戦
――エネルギー安保の分水嶺

エドワード・L・モース  前米国務副次官補(国際エネルギー担当)、ジェームズ・リチャード ファイヤーバード・マネジメント社ポートフォリオマネジャー

The Battle for Energy Dominance

Edward L. Morse 国際エネルギー政策担当国務副次官補(一九七九~八一年)等を経て、現在はヘス・エネルギー貿易社の上席顧問。 James Richard アメリカの投資ファンドであるファイヤーバード・マネジメント社のポートフォリオマネジャー。同社は、東ヨーロッパ、ロシア、中央アジアに積極的に投資している。 

2002年3月号掲載論文

ロシアの石油企業によるロシア、中央アジア地域での開発が実現すれば、今後4年のうちに旧ソビエト諸国からの石油輸出の合計は、サウジアラビアの輸出にほぼ匹敵するものになる。九月十一日が、ロシア、アメリカ、石油輸出国機構(OPEC)にとって、全く新たな地政学状況を作りだしていることを、ロシアは、政治・経済的に立ち直る好機と捉えている。問題は、サウジアラビアが、ロシアの攻勢を阻止できるほどの、徹底した価格戦争を戦う余力があるかどうかだ。

  • ロシア対サウジアラビアの抗争
  • サウジの石油政策の本質
  • リヤドにとってのアメリカ
  • 前途有望なロシアの石油生産
  • ロシア企業の市場攻勢
  • アメリカの対ロシア政策を見直せ
  • 来るべきロシアとサウジの対立
  • 勝者か敗者か

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