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米欧対立の行方

ウィリアム・ウォレス  英自由民主党・防衛問題担当スポークスマン

Europe, the Necessary Partner

William Wallance ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの教授(国際関係論)で、英自由民主党の防衛問題担当スポークスマン。

2001年8月号掲載論文

ヨーロッパ人は重荷を共有するのなら、決定責任も共有すべきだと感じている。自らのリーダーシップを通じて戦略を決めておきながら、そのリスクに伴う代価を支払おうとしないワシントンの姿勢ゆえに、アメリカは同盟諸国の尊敬や支持を失いつつある。アメリカが政治・軍事領域での問題を過度に重視し、特に潜在的な敵勢力探しに躍起になっているのに対して、ヨーロッパ側はもっぱら経済問題を気にかけており、その結果、脅威の認識をめぐる米欧間の考えが明確に違ってきている。EUの拡大という見通しやNATOの拡大によってEUの能力が強化され、北米とヨーロッパ諸国の外交利益が違ってきている以上、米欧パートナーシップを再定義する必要がある。

  • ほころびだした「共通の絆」
  • パートナーシップかパックスアメリカーナか
  • 決定責任と重荷の分担のバランスをとれ
  • 対外認識上の米欧ギャップ
  • 社会を重視する欧州、軍事を重視する米国
  • 方向性を見失った超大国
  • 倣慢なアメリカとEU
  • 米欧関係を再定義せよ

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