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レビュー・エッセイ
キッシンジャーの思想と保守主義の本懐

マイケル・マンデルバーム ジョンズ・ホプキンス大学

The Conscience of a Conservative

Michael Mandelbaum  ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院のアメリカ外交政策の教授。外交問題評議会のシニアー・フェローでもある。近く「戦争から市場へー二十一世紀の世界と展望」(From War to Markets: The World of the Twenty-first Century and How It Came To Be.)を出版予定。

2001年7月号掲載論文

キッシンジャーは人道的介入策を突き動かす動機には共感を示し、そうした行動を求めるアメリカの経験に深く根ざす価値も理解している。しかし彼は、これまでの人道介入政策の実施のされ方ゆえに、この政策の背後にある大義名分や価値がむしろ損なわれていると指摘する。また彼は、アジアと中東という、平和、繁栄、民主主義がまだ広く確実には根づいていない二つの重要な地域に対しては、アメリカの政策決定者は保守的な「パワー・バランス」(勢力均衡)路線を目指すべきで、(内側の改革を強硬に求めるべきではない)と指摘している。

  • 保守派の面目躍如
  • 平和と正義の間
  • 米欧関係

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