Markus Pfaff/ Shutterstock.com

グローバル化の中の国民国家の役割

マーティン・ウォルフ ファイナンシャル・タイムズ主席経済論説委員

Will the Nation-State Survive Globalization?

Martin Wolf ファイナンシャル・タイムズの共同編集者兼主席経済論説委員。この論文は、二〇〇〇年二月に南アフリカのステレンブーシュでの、グローバリゼーションに関するハリー・オッペンハイマー研究会(アーネスト・オッペンハイマー記念財団主催)にて発表された「グローバルな世界における国民国家」研究に基づいている。『ケイトー・ジャーナル』の二〇〇一年冬季号に抜粋が掲載される予定。

2001年6月号掲載論文

グローバリゼーションは、まさにその名が示すごとく、国民国家の天敵とならざるを得ないのだろうか。統合へと向かう流れが不可避の宿命ではなく意図的な選択であるとすれば、国家を無能と考えることはできないだろう。国家の潜在力はその選択にこそあるからだ。グローバリゼーションによって、国家は意図する活動や求められる活動を遂行する能力、特に課税、所得再分配のための公共支出、およびマクロ経済政策といった重要分野に関わる能力を失うとよく言われる。しかし、この認識は正しいと言えるのだろうか。

  • グローバリゼーションとは何か
  • 一世紀前からの趨勢
  • 縮まる距離
  • 自由化政策の選択
  • トレードオフ関係にある三つの要素
  • 一般的通念の検証
  • グローバリゼーションの中の国家の役割

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

Copyright 2001 by the Council on Foreign Relations, Inc.

Page Top