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グローバル化の中の国民国家の役割
Will the Nation-State Survive Globalization?
2001年6月号掲載論文
グローバリゼーションは、まさにその名が示すごとく、国民国家の天敵とならざるを得ないのだろうか。統合へと向かう流れが不可避の宿命ではなく意図的な選択であるとすれば、国家を無能と考えることはできないだろう。国家の潜在力はその選択にこそあるからだ。グローバリゼーションによって、国家は意図する活動や求められる活動を遂行する能力、特に課税、所得再分配のための公共支出、およびマクロ経済政策といった重要分野に関わる能力を失うとよく言われる。しかし、この認識は正しいと言えるのだろうか。
- グローバリゼーションとは何か
- 一世紀前からの趨勢
- 縮まる距離
- 自由化政策の選択
- トレードオフ関係にある三つの要素
- 一般的通念の検証
- グローバリゼーションの中の国家の役割
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