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知識革命の南北間格差を是正せよ

アヴィナシュ・パサード ステート・ストリート銀行調査部長

The Knowledge Gap

Avinash Persaud J・P・モルガンを経て現在はステート・ストリート銀行のグローバル市場分析および調査部長。さまざまな金融分析、危機管理モデルの開発で賞を受けている。主な論文に"Market Lesson for avoiding the new currency clash: Lesson from Asia," in Beyond Shocks: What Causes Business Cycles?(Federal Reserve Bank of Boston, journal conference series)

2001年4月号掲載論文

グローバリゼーションはゼロサム・ゲームではなく、万人がそこから利益を引き出すことができる。問題は貧困諸国が、グローバリゼーションという機会の拡大をうまく利用するのに必要な知識や技術をもっておらず、制度が整っていないために、投資も呼び込めず、それを活かせずにいることだ。必要なのは、途上諸国側が投資を呼び込めるような制度を確立し、教育を充実させ、一方で先進諸国がこれまでのダブルスタンダードを改めることだ。先進国は自分達が圧倒的優位にある部門については自由貿易を主張し、一方で、貧しい国からの農産物輸入の関税引き下げをためらってきた。富裕国が今後知的所有権を盾に、このような態度をくずさなければ、発展途上国はグローバル経済に関わっていく気力をなくしてしまい、世界の平和と繁栄も脅かされかねない。

  • 知識経済と南北関係
  • 知的所有権の強化が格差を固定化する?
  • 統治制度と経済発展
  • 取り残された原材料輸出産業
  • 先進諸国の横暴
  • 投資資金の奪い合い
  • 格差解消の道筋

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