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平和維持活動は紛争の近隣諸国に委ねよ

マイケル・ハーシュ ニューズウィーク誌外交担当チーフ・コレスポンデント

Calling All Regio-Cops

Michael Hirsh ニューズウィーク誌の外交担当チーフ・コレスポンデント。

2000年12月号掲載論文

人道的な介入の必要性は今後もなくならないが、アメリカも国連も世界の警察官にはなれない。アメリカにはその意思がなく、国連にはそうする能力がないからだ。
しかし、世界の警察官はいなくても、「地域的警察官」に国連が正統性を与えることで、問題に直接的な利害を有する地域諸国が地域的な平和維持に努力すれば、問題の多くを解決できるはずだ。
国連の承認をとりつけた地域的な警察官による取り締まりで、すべてではなくとも、世界における多くの残虐行為をやめさせることができる。

  • アメリカと国連の協調?
  • ニュース報道が人道介入を呼び込む
  • 状況を打開するには
  • 地域的対応の限界と可能性
  • ほかに選択肢はない

暴徒と化した群衆が西ティモールの国連難民高等弁務官事務所を襲撃したのは二〇〇〇年九月六日。建物を占拠した暴徒は、(アメリカ兵十八人が襲撃、惨殺された)一九九三年のソマリアのモガディシオでの悪夢を再現するかのように、三人の国連関係者を路上で焼き殺した。国連は残りの人員をただちに現地から撤収させ、こうして、国連は、独立したばかりの東ティモールとの国境地帯での困難な任務を打ち切ることになる。

 

この惨劇は、事件が起きる数週間前に発表された国連の独立リポートの分析が妥当であることを図らずも証明する結果となった。シエラレオネにおける活動上の諸問題を踏まえて作成されたこのリポートは、平和維持活動の現実を厳しく非難し、より強力な軍事力や指揮統制の導入にむけた処方箋を示すことで、国連軍の武装を提言していた。当時、シエラレオネでは何百人もの平和維持部隊の兵員が入れ代わり立ち代わりに捕虜にとられるありさまで、救援に向かったイギリス軍兵士までが捕虜にされていた。・・・

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