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CFRリポート
「日米自由貿易圏」を構築せよ

ブルース・ストークス 外交問題評議会上席研究員
研究グループの共同議長
ジェイ・ロックフェラー 上院議員(民主党)
アモ・ハウトン 下院議員(共和党)

Recasting the U.S-Japan Economic Relationship

2000年10月号掲載論文

  • はじめに
  • 次期政権への提言
  • 「オープン・マーケットプレイス」の具体像
  • 日米を覆い尽くす経済の傘
  • なぜ日米自由貿易が大切なのか
  • 相互的でバランスのとれたパートナーシップを
  • 成功への道筋
  • 日米の企業・政治家・官僚を動員するには
  • 戦術を用いよ
  • 小異を捨て大同団結するには
  • 現実的なアプローチをとれ
  • 結論
  • 参考:研究グループのメンバー

<はじめに>

残念なことに、今やワシントンの視界に日本はなかなか入ってこなくなってしまった。最近の経済的成功に自信を深め、中国に気を取られているワシントンは、世界第二位の経済力を持つ日本との関係をおおむね無視してしまっている。

日本経済はこの十年もの間ずっと停滞しており、アメリカは世界の経済成長に伴う重荷を一手に引き受けている状態にある。未曽有の規模に達している財政赤字、くすぶり続ける不良債権問題、そして(社会の高齢化に伴う)保険や年金財源問題の深刻化は、日本の金融・経済の先行きに暗い影を落としている。しかも、アメリカの対日貿易赤字は肥大化する一方で、これは両国にとってやっかいな政治問題になりかねない。

しかし、今後に期待を抱くそれなりの理由もある。待望久しい日本経済の回復もあと一歩のところまで来ている。経済の構造改革も開始され、海外からの投資も増えている。・・・

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