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ヨーロッパの独自防衛は実現するか
Their Own Army? ——Making European Defense Work
2000年9月号掲載論文
ヨーロッパ諸国はコソボ紛争の顛末から、自分たちが軍事的にいかにアメリカに依存しているかを思い知り、大きな変革なしには状況を変化させられないことを認識した。EUによる自立的防衛力を整備すれば、アメリカはヨーロッパにおける重荷を軽減できるし、ヨーロッパはより高い能力を持つパートナーになれる。しかし今回の構想が、ヨーロッパの軍事力の不備を補うような軍事能力の向上ではなく、たんなる官僚制の強化につながり、NATOとの関係を複雑にしてしまうだけなら、ヨーロッパが全般的にいい方向に向かうとは思えない。
- 「独自軍」構想の背景
- NATOと欧州軍の棲み分けは可能か
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