Classic Selection 2000
官僚と政治家が日本を滅ぼす?
Japan: A Setting Sun?
2000年7月号掲載論文
日本の最大の強みは、国力を構成する軍事、経済、文化その他の要因を時代に即してうまく再定義してきたことにあり、小泉政権以降の日本政府は、アジアにおける主要なプレーヤーとしての地位を維持していこうと、新たな国力構成領域での強さを培いつつある。若手政治家たちは、日米同盟が両国にとってもっとうまく機能するようになることを願っており、より多くの役割を引き受け、その代わりにより多くを求めることについても躊躇しない。こうした状況にある以上、ワシントンが東京を犠牲にする形で北京との和解路線をとれば、東京は自主路線の度合いを高め、その結果、アジアの安全保障環境はますます不透明になる。ワシントンが中国との緊密な経済的絆に加えて、安定した戦略関係を築くことについて日本を過度に刺激しないようにするには、あくまでも東京との同盟関係を基盤に中国への関与策を進める必要がある。
- リセッションへの政府の対応 <一部公開>
- 政治家の日和見主義が改革を頓挫させた
- 改革に背を向けた自民党
- だれが改革の行く手を阻んでいるのか
- 公共事業の中身を見直せ
<リセッションへの政府の対応>
リセッション(景気後退)にはまり込んだだけでなく、金融危機の広がりという事態を前にして、日本のエリートたちはさらに何か手を打つ必要があると考えた。
彼らは、日本の銀行システムの完全なオーバーホールを目指す計画を採用し、経済全般の構造改革が必要であることを公に認めた。1998年に改革は正念場を迎え、日本政府は金融システムの崩壊を阻止しようと救済策を講じる一方、規制緩和をつうじた産業再活性化の試みも継続した。・・・
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