外交問題評議会タスクフォース・レポート
国際金融構造の将来
The Future of the International Financial Architecture
1999年12月号掲載論文
一九九七年にタイで始まった金融混乱によって、国際コミュニティーは危機の予防と解決に関するこれまでの制度、構造、そして政策の見直しを余儀なくされている。一九九八年九月、クリントン米大統領は、卓越した民間組織が国際金融構造改革の必要性に関する分析をまとめるべきだと提言した。これを踏まえて、外交問題評議会は、ピーター・ピーターソンとカーラ・ヒルズを共同議長とする「国際金融構造の将来」を考えるタスクフォースを組織した(ピーター・ピーターソンは外交問題評議会理事長で、ブラックストーン・グループ会長を兼務。ニクソン政権で商務長官を務めた。カーラ・ヒルズは、ヒルズ・アンド・カンパニーの最高経営責任者で、ブッシュ政権の通商代表部代表を務めた)。プロジェクト・ディレクターを務め、このリポートを執筆したのは、国際通貨基金(IMF)の前・調査副ディレクターで、現在は国際経済研究所上席研究員のモーリス・ゴールドシュタインである。タスクフォースの参加メンバーについては、文末のメンバーリストを参照されたい。以下の論文は、評議会のタスクフォース・リポートの統括である。リポートの全文と議論の少数意見は評議会のウェブ(www.cfr.org)で公開している。
- 金融危機は他人事ではない
- 借り手と貸手の行動パターン
- 七つの提言
- 結論
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