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次期大統領の外交課題

リチャード・ハース  ブルッキングス研究所副会長

What to do with American Primacy

Richard N. Haass ブッシュ政権の大統領補佐官を経て、外交問題評議会のシニアフェローを務めた後、現在はブルッキングス研究所の副会長兼外交政策担当のディレクター。

1999年10月号掲載論文

グローバリゼーションと分散化、平和と紛争、そして繁栄と貧困という具合に、世界は相反する力学に引っ張られており、今日の多極世界における協調が明日には対立へと転じる危険は十分ある。アメリカの軍事・経済上の優位が現在圧倒的なものだとしても、それが未来永劫続くことはあり得ないし、アメリカの覇権確立や単独主義が選択肢になることもない。必要とされているのは、現在の優位を利用して、アメリカが世界秩序の安定化を促すような建設的な秩序概念を提示し、他の国家だけでなく、NGOなどの非国家主体を含む、すべてのアクターにとっても、これを支持することが自己利益にかなうと納得させることである。「人道的介入」を含めて、「多極世界における大国間の協調」を間違いないものとするために、国内的、そして対外的に何をなすべきか、これこそ、次期アメリカ大統領の大きな課題となろう。

  • 多極世界の方向性を定めよ
  • 秩序構築のための四つの前提
  • 国際協調と単独主義の間
  • 人道的介入の指針を吟味する
  • 次期大統領の課題

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