自由世界の問題児、アメリカ
Bully of the Free World
1999年5月号掲載論文
アメリカは「リーダーシップ」という言葉をはき違えている。アメリカは、「俺のやっているようにではなく、俺の言うとおりにやれ」と言っているのと同じで、これではリーダー失格である。新興国が米国製品を買ったり、米市場に商品を供給することでアメリカのパワーが拡大するように、国際的なパワーを維持していくにはそれを拡散させる必要がある。強制、転覆工作、挑発は、リーダーのやることではない。相手の声を聞き、説得し、敬意を示すことなしに、だれも他国を導くことなどできない。リーダーはまず相手を理解しなければならず、彼らがより崇高な目的のために喜んで活動するようそのエネルギーを結集させるだけの力量を持つ必要がある。アメリカは現在、世界で最も強大な国家だが、そのようなパワーは他国の協調を引きだして初めて維持できる。
- 「自由世界のリーダーシップ」の実像
- 孤独なアメリカ人
- 秘密について
- 舵とりを失ったアメリカ
- パートナーシップこそ力なり
- 相手の立場になって考えよ
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