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アルジェリアという名の悲劇と苦悩

ラボーアリ・アディ  リヨン大学客員教授

Algeria's Army, Algeria's Agony

Labouari Addi アルジェリア国籍で、現在フランスのリヨン大学客員教授(政治学)。著作に、L'Algerie et la Democratie(1995)がある。この論文は、リベラルな論評で知られるフランスの「ル・モンド・ディプロマティーク」紙に掲載された記事を基にしている。

1998年10月号掲載論文

恐怖と抑圧の地と化したこの国の主要なプレーヤーは、政府でもイスラム主義勢力でもない。それは軍部である。主権を行使する軍部は、アルジェリアの最高権力であることを自任し、政府はといえば軍が決めた政策を実施しているにすぎない。今やこの国は、法律などおかまいなしの軍人たちの思いのままだ。さらに悪いことに、自称「民主勢力」も、軍部の非人道的な抑圧策や、イスラム勢力のテロ作戦を押しとどめる力を持っていない。この危機的状況を解決するには、フランスからの独立戦争以来、三十余年も続いてきた軍部と政府という、「非公式な実質的権力と無力な公的権力の二重構造」を取り払わなければならない。本当の権力の所在を明らかにし、軍部は政治に介入するのをやめるべきだ。そのためにも、民主勢力、イスラム主義勢力を含む各政治集団は、行動規範、多党制の尊重、市民的自由、選挙結果を保障するような国家契約にまず合意する必要がある。

  • 権力の二重構造
  • 最高権力は軍にあり
  • 政府が大量虐殺に関与しているという噂
  • アルジェリアの政治力学
  • なぜ「民主」勢力は力を失ったか
  • 国家的契約

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