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麻薬取り締まりは本当に有効か

イーサン・A・ネーデルマン  リンデスミス・センター所長

Commonsense Drug Policy

Ethan A. Nadelmann 麻薬政策の専門研究所であるニューヨークのリンデスミス・センターの所長。

1998年5月号掲載論文

麻薬を法律で封じ込めようとしても、結局は事態を悪化させるだけだ。取り締まりだけでなく、われわれは薬物依存者への「害が最小限になるよう配慮し」、麻薬乱用と法的禁止策の双方がつくりだす「犯罪や困窮」に焦点を当てた政策を考えるべきである。必要なのは、公衆衛生上の知識や人権に基づく人間への「害を減らす」麻薬政策ではないか。ヨーロッパの経験からみても、「害を減らすアプローチ」のほうが、法による厳格な取り締まりよりも、効き目があるのは明らかだ。いまや必要なのは、麻薬問題を現実的にとらえるだけの「政治的勇気」を奮い起こすことである。

  • 法による麻薬取り締まりの弊害
  • 諸外国の対応
  • 麻薬容認かエイズの蔓延か
  • メタドン投与の効き目
  • 大麻の非犯罪化は絶対悪か
  • 現実主義に徹せよ

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